【独り寝のお作法】

144. 「プチレス」のうちに手を打とう。1円もかけずにできるセックスレス予防法


hitori

 セックスレスと一口にいいますが、どのくらいで“レス”だと感じるかは人それぞれでしょう。週3日はいそしんでいます、というお盛んカップルだったら、2週間しないと「最近、ゴブサタだわ……」と思うでしょうが、そもそも1カ月に1度するかしないかのペースであれば、最後のセックスから3カ月ほど経ってようやく「あれ、そういえば最近してなくない?」こともままあるでしょう。

 とはいえ、セックスレスが社会的に議論されるとき、そうした“個人の感覚”を基準とすることはできません。よって、日本性科学学会による次の定義にしたがって話が進められることがほとんです

「特殊な事情が認められないにもかかわらず、カップルの合意した性交あるいはセクシャル・コンタクトが1カ月以上なく、その後も長期にわたることが予想される場合」

 1カ月、短ッ! と思いませんか? 人生の3分の1はいやらしいことを考えてきた(みうらじゅん氏の半分くらい)私のような人間でも、そう感じてしまう定義です。夫婦でも恋人同士でも、忙しい現代人、気づけば1カ月なんてあっという間、そういえば今月一度もしてなかったわ~、となりがちです。


黙っていても、セックスはやって来ない。


 平日は毎日忙しく、セックスもしたいけど睡眠時間を確保したい。週末、家でゴハンを食べると、つい気が緩んで飲みすぎてしまい、ちょっとぐらいイチャイチャはするものの、いつの間にか寝落ちしていて、ハイ週末終了~~~。これが私にとっての“あるある”です。

 かといって不仲でも、気持ちがすれ違っているわけでもなく、円満ちゃ円満。セックスレスはカップルにとって危機的状況として語られることが多いですが、当人たちは「いや、私たちぜんぜん大丈夫だし」ぐらいの感じだったりします。そもそも双方ともにセックスを必要としないカップルもいますから、一概に危機的だと断じることはできません。

 と考えると、上記の定義で大事なのは1カ月という数字ではなく、「その後も長期にわたることが予想される場合」……この一文であることがわかります。あまりに頻度が下がると、“セックスする”日常が遠のき、“セックスしない”日常に変わります。そのほうが居心地がいいと感じる人がいることも知っていますが、少なくとも自分が今度もセックスしつづける人間でありたいという意志があるなら、“長期にわたることが予想される”段階で手を打っておく必要があります。

 先述したように、私も簡単にプチセックスレス状態に突入します。セックスとは黙っていてできるものではないのだなと、つくづく感じます。セックスする意志をキープしつづけ、そのために時間を調整したり、相手を誘ったり、場合によってはその気にさせたり……けっこう面倒。「セックスしない理由」を問うアンケートで、「面倒だから」「疲れているから」が必ず上位にくるのは、まったくもって道理なのです。

 忙しいときにセックスをするのは私もしんどい。でもセックスをするための火種は消さないように残しておきたい……。ので、私がしているのは以下の3点です。

 ①セックスについて、ちょいちょい話題にする
 ②今夜はまぁしないだろうな、と思っても「したい~」といってみる
 ③「今週もしなかったね~」といっておく

 いずれも、「私とあなたは性的な関係ですよ」とパートナーにも意識してもらうためにやっています。

 セックスの話題といっても、ことさらにシモネタを話せというわけではありません。私の場合、バイブコレクターの活動をしていることから日常にセクシャルな話題があふれているので、これはむずかしいことではありません。でもそうでない人でも、エロスを感じたモノ、人、事などについて、パートナーの前でもっともっと気軽に口にしてもいいのではないかと思います。

 だって、ふだんセックスについて話をすることのない相手、さらにいうと自分のセックス観を伝えることもない相手に対して、ベッドの上でいきなりセックスを求めるのって、なんだかヘンじゃないですか。性について話す=下品ではありません。しかも、何度も何度もセックスという語を彼の前で口にしてれば、そのうち慣れます。必ず慣れて、照れずに話せるようになりますから。


自分がしたいから、自分が動く。


 ②については、私は自分自身を「セックスを誘う係」に任命しています。自分がしたいのに、「相手が誘ってくれない」とグチるのはナンセンス。したいのは誰? って話です。そもそもセックスレスは、どちらか片方だけに原因があってなるものではなく、ふたりでセックスレスになるのだと思います。とすると、相手任せにする理由はありません。

 自分のために、ふたりのあいだの性的関係を維持したい。私にはその明確な意志があるので、そこで自分が動くのは当然だという認識です。まあしないだろうな、というときも誘うのは、たしかに無駄撃ちかもしれませんが、「あなたと今後もしつづけたい!」と意思表示するため思えば、断られたところでいちいち心も折れません。

 ③は、あくまで重くならずに笑顔で! 「これじゃセックスレスになっちゃうよ~!」と冗談めかしていうこともあります。①にも通じることですが、そうやって「私とあなたは本来セックスをするのが当たり前の関係であって、あんまり間があくのはオカシイよ」と、相手にも意識をしてもらうため、あえて口に出していうのです。なんなら、「来週はしようね~」と彼ではなく、その性器に向かっていうぐらいのこともします。ナデナデしてあげながら、とかね。

 どれも口を動かしているだけで、時間を作るとかムードを盛り上げるとか、具体的なことは何もしていないじゃないかと思われるかもしれませんが、逆にいうと、「セックスをしたい」という意思表示、意識の共有もなく物理的なお膳立てだけしても空振りに終わることが多いと私は考えています。「セクシーな下着で彼を誘惑♥」的な打開策が実は効果ナシといわれるのは、そういうことではないでしょうか。

 本格的なセックスレスになる前に、“プチセックスレス”のときにやれること、しかも1円もかけずにできることって、実はたくさんある気がしています。完全なセックスレスになると復活させるには、これと比較にならない努力が必要です。だから、このぐらい何ともないと自分に言い聞かせています。


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■桃子さん

オトナのオモチャ200種以上を所有し、それらを試しては、使用感をブログにつづるとともに、グッズを使ったラブコミュニケーションの楽しさを発信中。著書『今夜、コレを試します(OL桃子のオモチャ日記)』ブックマン社。 ブログ twitter

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