【独り寝のお作法】

16.勃たないからセックスできない…ED男子とのお付き合いで私が得たモノ


 前回の「膣内射精障害」について書いた記事、某サイトでまとめられていました。そこを見ると「ED」「中折れ」と「膣内射精障害」がごっちゃになっている人が多いみたいですね。EDは「射精にいたるまで勃起を維持できない」状態だそうで、勃起はするし(オナニーでは)イケる膣内射精障害とは別モノです。セックスの途中でフニャっちゃう中折れも、EDの一種。EDの原因はいろいろありますが、最たるものは「加齢」ですね。個人差はあるものの、年を取れば自然にそうなるものなので、勘違いオナニーによって「パートナーの中でイク」という快感を放棄したオトコたちとは区別して考えないといけません

 己のチ○コへの愛情がとにかく深い男性たちにとって、勃たないのもイケないのも由々しき問題。でも、女性にとってもやはり困った問題なんですよね。私もかつて「ED男子」とお付き合いをして、思い悩んだことがありました。

 当時の私は、婚活に大いに焦っていました。必死だったんです。そんなとき出会った“彼”の第一印象は、ちゃんとした好青年、という感じ。それなりに好みでもありました。徐々に距離を縮めて、まもなく交際スタート。当時の私は交際前に「お試しH」しておきたい派でしたが、その好青年ぶりに「だいじょぶでしょ」と試乗しなかったのが、そもそもの間違いでした。

「最近、忙しくてさ」ーー初めてお手合わせしたときの、彼のひと言がコレ。その夜、彼は勃たなかったんです。いえ、正確にいうと勃つんです。でも、挿入しようとした途端に萎える……。でも、ふだんから「いまが1年でいちばん忙しい時期」と聞いていたし、それが理由で勃たないのもよくあることなので、私も特に気にしませんでした。そんな日もあるよね、という程度。ところが、デートのたびに同じことが続き、気分を変えて温泉に行っても結果は変わらず。そのうち、「口でしてくれる?」といい出すようになりました。繰り返しますが、“挿入”さえなければ勃起していられるんです。でも、フェラで射精させてあげたところで、私を気持ちよくはしてくれない……。

 だんだんとイラだってきました。私は男性とお付き合いをしていくうえで、セックスという要素を重視しているので、それが成立していないうちは、「彼氏・彼女」という認識は持てないままだし、それより何より一方的に奉仕するだけのセックスって大嫌い。そこで私がまずしたことは、「ねぇ、前の彼女のときもそうだった?」と質問し、私自身が原因ではないと知ること。そうやって外堀を埋めてから、ズバリ、

「ネットで調べたんだけど、それってEDっていわれる症状だと思う」

「自分でなんとかできるものでもないし、私が治せるものでもないから、病院に行ってほしい

と告げました。年上の彼、といっても当時で30代半ば。事前に知り合いのお医者さまに相談したところ、「若年性ED」と答えが返ってきて、だったら治せるじゃん! とかえって安心したのです。ちゃんと診てもらわないと断言はできないけど、心因性のものではないか。病院で処方された薬を飲んで、それで無事に勃起→セックスできて自信を取り戻せれば、その後はふつうにできるようになるだろう、というアドバイスだったのです。

こっそりED治療薬を飲んだ彼

 これを面と向かって伝えたのは、まだお付き合いを継続する意志があったからこそ。彼からも、「病院に行く」という意志表示があったので、これでふたりの関係も好転するよね〜、と思ったのですが、いつまで経っても病院に行った様子がありません。こっちから何度も問いつめて気まずくなるのは御免です。デートしても食事だけで解散ということが続き、EDのことは触れてはいけないタブーになってしまいました。

 彼からお泊まりデートの誘いがあったのは、その約半年後のことです。(え、お泊まりったって、どうせ病院も行ってないんだろうし、できないんでしょ?)と思いはしましたが、押し切られてOK。食事をしてホテルの部屋でふたりきりになった後も、私はそうなるのを避け、妙に時間をかけてお風呂に入ったり、テレビでバラエティ番組を観て笑ったりしていました。

 そこに突然のガバッと押し倒し攻撃! いやいやいやいや、ちょっと待って。その前に、言うことあるでしょ!? 慌てた私の口から出たのは、「病院、行ったの?」の一言。それに対する彼からの返答は「行ったよ。さっき薬飲んだ。だから、できると思う」でした……。

 後になって友人たちに、彼のこのカミングアウトに対する私のリアクショを相談したところ、賛否がまっぷたつに分かれました。私は彼の身体を押し返して、

「病院へ行ってくれたのは、うれしい。でも、それを私にいわずにセックスしようとしたのは、心外です」

と伝えたのです。EDの話を持ち出した時点で、私はこれを「ふたりの問題」と認識していました。それなのに彼は、病院に行った(しかもその3カ月も前に)ことも、薬を飲んだことも告げなかった。それは私の目には、「ふたりでセックスできるか」ではなく、あくまで「セックスで俺が勃つか」だけを気にしているように見えたのです。

と伝えたのです。EDの話を持ち出した時点で、私はこれを「ふたりの問題」と認識していました。それなのに彼は、病院に行った(しかもその3カ月も前に)ことも、薬を飲んだことも告げなかった。それは私の目には、「ふたりでセックスできるか」ではなく、あくまで「セックスで俺が勃つか」だけを気にしているように見えたのです。

「男として、それはいえないよ~。そこはわかってやれよ~」というのが、男友だちの意見。そ、そうなんだ……。自分のEDといっさい向き合わず、でもフェラチオで自分の性欲は解消し、いわれたからようやく重い腰をあげて病院に行ったはいいけど、病院に行ったことも薬を飲んだこともアドバイスをくれた彼女と共有しようとせず、まるでEDの事実などなかったようにセックスしようとする男を、私はさらにフォローしなければいけないんだ……。

 勃起しない=男としての価値が低い、と私は微塵も考えていませんが、彼にとっては恥ずべきことだったのでしょう。それがいかにデリケートな問題であるかは、わからなくもありません。じゃあ、彼女にいわれる前に病院に行っとこうよ。ふたりの問題になる前に、自分事(ごと)として解決しておこうよ。私の口から言わせた時点で、ふたりの問題になったんだから、そこはホウレンソウ(報告・連絡・相談)してくれないと! と、ものすごい反発心が生まれてしまったのですが……私、そんなに身勝手だったかなぁ。

 いまだ答えはでませんが、その夜はとにかく納得できなかったので、「日を改めてトライしましょう。今夜はこのまま寝る!」と宣言して、ひとりで寝入ってしまいました。結局、彼とはその後、別の理由で別れることになりました。一度もセックスしないまま……。ここでその詳細は書きませんが、もしもっと早い段階から、言葉だけじゃなく身体でもコミュニケーションを取れていたら、乗り越えられたのではないかと思っています。

 EDが悪いわけじゃない、膣内射精障害もなってしまったものはしょうがない。でも、それにどう対処するかで男女ともその人となりがあぶり出されるし、ふたりの関係性も浮き彫りになるんだなぁと感じた一件でした。EDは軽い問題ではないので、それを乗り越えるには私たちの関係はまだ希薄すぎたのです。まとめサイトで「俺もED!」「俺も膣内射精障害!」と盛り上がっていた男性の方々、そうやって笑い飛ばしたい気持ちもわからなくはないですけど、パートナーがいるなら、“勃たない俺・イケない俺”を茶化してる場合じゃないですよ。自分ひとりの問題だと思ってる段階で、アウトです。

このコラムへのレビュー(7件)

コラムに対するご感想をぜひお寄せください。

  • 2015/05/07 投稿者:匿名
      
    おすすめレベル:★★★★★

    経験あるから何かわかるかも。男性にとってはデリケートなこと。恥ずかしいだろうし、なかなか言えないだろうし。二人の問題だけど、知られる事で嫌われないかとか気になるだろうし。二人の問題とするには二人の心の距離を縮める事も必要だろうし。それを受けとめるだけでなく、二人だけのエッチの仕方と言うか、付き合い方や時間の過ごし方も大切かと思います。上手に言えませんが、自分はこんな感じかな(^^;

  • 2015/04/07 投稿者:匿名
      
    おすすめレベル:★★★★★

    すごく分かります。今の彼が遠距離なのに1度ゴムをうまくつけられず失敗してから、挿入直前になると萎えます。40代前半っていうのもあるけど…。少し前まであんなに愛し合ってたのに1度のことでこうなってしまうなんて、寂しすぎます

  • 2015/01/10 投稿者:匿名
      
    おすすめレベル:★★☆☆☆

    W不倫なのでキスから1ヶ月後に初Hとなった時、うまく勃たず彼が落ち込むので、こうしているだけでいいのと言うと、俺はヤダって子供みたいに拗ねるのがかわいかった。hできなくてもすごく幸せでした。その後も何度か中折れしたり勃たなかったり。でも別れたのは別の理由でした。

もっとみる

プロフィール

momoko

■桃子さん

オトナのオモチャ200種以上を所有し、それらを試しては、使用感をブログにつづるとともに、グッズを使ったラブコミュニケーションの楽しさを発信中。著書『今夜、コレを試します(OL桃子のオモチャ日記)』ブックマン社。 ブログ twitter

オススメコラムリスト

掲示板

お支払い方法

クレジットカード
コンビニ支払い
銀行振込
その他の支払方法
ページTOPに戻る