【独り寝のお作法】

37.ある朝、突然オンナの身体になったオトコの物語。自分だったらどうする?


 朝、起きたら男が女になっていた!  トイレに行ったら〈あるべきもの〉がなくて用を足せず、驚いて鏡の前で全裸になったら、まず豊満なオッパイが目に入る。 しかも引きこもりのニート男だったのに、そこに映っているのは街を歩いただけでたくさんの人に振り返られそうな美女。 心は男のままだたけど、女性として生活をはじめて以来、意識までだんだん女性化していって……。

 ハイ、これ映画の話です。女性ながら300本以上のピンク映画を撮りつづけ、いまだ記録更新中の浜野佐知監督 による最新作『ボディ・トラブル』を鑑賞してまいりました。 古い映画で、『転校生』というのを見たことがあります。こちらは男女が入れ替わってしまうという設定で、しかも中学3年生という多感なお年ごろ。 思春期まっただなかで、男女とも身体がめきめき変わっていく時期ならではの戸惑いや、甘酸っぱさが満載の青春ムービーでした。

 『ボディ・トラブル』で女体化するのは成人男性ですが、それはそれで厄介事が続出します。なにしろ、きれいなオネエサンなんです。 ちょっとコンビニ行っただけで、痴漢にオッパイをつかまれたり、ストーカーに家まで跡をつけられたり……コワイですよねぇ、ほんと。 でも程度の差はあれ、似たような経験は女性なら誰しも経験していますよね。この主人公もそれにハッと気づき、〈男〉という性に疑問を感じるようになります。 ちょっと前まで自分も当たり前のように男として生きていたのに……。

 話は変わりますが、飲み会などでありがちな、「男になったら/女になったら何したい?」という話題がありますよね。 セクシャルなことを考える人が多いがゆえに定番のネタとなっているわけですが、 ご多分に漏れず私の回答も、①自分とセックスしてみたい ②TENGAを使ってみたい です。

自分が男になったら

 ②は、TENGAに限らなくてもいいのですが、オナホールの感触を味わってみたい!  アダルトグッズについてメーカーやショップからお話を聞く機会が多いのですが、オナホについては作り手のアツイ情熱をいくら伺っても、 自分で実感することは不可能なので、とても歯がゆいのです。 世界に誇る日本のワザが、これでもかとつぎ込まれているアイテムでもあるので、下世話な好奇心が止まりません。

 一方、①の自分とセックスしてみたい……ですが、なんというか、自分の身体って男性にとってはどうなのかな~って気になるんですよね。 膣圧がどうとか、中の感触とかっていうよりは、抱き心地だったり、そもそも女体としてどうなのかだったり、総合点が気になります。 私はそれほど自意識が強いほうではないと思いますし、それが気になってセックスに集中できないということはありませんが、やはり単純な好奇心を刺激されます。

 そして、『ボディ・トラブル』には、私のそんな他愛ない思いつきとリンクするシーンがあったのです。 ちょっとネタバレになりますが、女性化した主人公が、元の男性の自分とまぐわっているーー男性としての意識を残している彼が、 女性化した自分の肉体そのものに興奮しているのだろうと思わせるシーンでした。ちなみに彼は童貞だったので、女性器にも興味津々。 鏡に映して「こんなふうになっているんだ!」と感心するエピソードもありました。

 彼の意識は男性のままだから、女性の肉体に興奮しているのです。 でも、仮に私が女性の意識を持ったまま男性になったとしても、男の肉体そのものには興奮しないし、興味も薄いだろうなぁと思うのです。 彼にとって女性器が神秘的だったほどには、私にとって男性のチ○コはそれほど謎めいた存在ではありません。 少ないながら男性の肉体を見てムラッと来た経験はありますが、「この肉体とセックスしたい」というのとは別なんです。 より正確にいうと、「性欲は感じるけど性交欲ではない」。 魅力的な肉体がそこにある……というだけでセックスまでしたくなる女性というのは、そう多くないのではないでしょうか。

 男だった時には見えなかった〈男〉という性の裏側を見た主人公は、〈女性〉でいることに傾いていきます。 女性であることは生きづらいけど、生きづらい原因を作っている男性ではいたくない。 じゃあ私が男になったら、そんな〈男性〉に染まることをやっぱり嫌悪するんだろうか? もしかしたら、そっちがラクで流れてしまうのでは……。 思った瞬間に怖気立ちました。どこかのオヤジ議員たちのように無神経なヤジで女性を貶めたりするほうが、貶められる側より確かにラクです。 でも、それはイヤだ。反射的にそう思ったのです。そんなみっともない生き物にはなりたくないな、と。

 みっともなくない男性になるなら……うーん、でもやっぱり私は〈女性〉がいいな。 そんなことを考えさせられる映画でした。『ボディ・トラブル』はR15映画ですが、まだ具体的な上映予定は決まっていないとのこと……。 ちなみにR18指定、つまり成人映画館でかけられるバージョンに編集したものもあり、これはタイトルが『僕のオッパイが発情した理由(わけ)』!  なんとも即物的です(笑)。どちらのバージョンでも機会があったらカップルで、または男友達と観に行ってみてください。 反応次第で、その男性のジェンダー観があぶりだされるような、リトマス試験紙的映画としても鑑賞できますから。

このコラムへのレビュー(1件)

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  • 2014/11/19 投稿者:匿名
      
    おすすめレベル:★★★★★

    単純に生まれ変わったら男になってみたいと思うけど、女の意識が残ったままはチョット嫌かなあ…
    この映画は公開されたのかなあ?観てみたいです。

プロフィール

momoko

■桃子さん

オトナのオモチャ200種以上を所有し、それらを試しては、使用感をブログにつづるとともに、グッズを使ったラブコミュニケーションの楽しさを発信中。著書『今夜、コレを試します(OL桃子のオモチャ日記)』ブックマン社。 ブログ twitter

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  • 質問です(1)
    金を出せばだれでも殿様扱いだよ。 ただし、セックスさせるのであれば金は貰った方がいい。 是非、都会のちんぽを沢山楽しんでください。 お土産(病気)は貰わないようにしっかりゴムを付けましょう
  • この女優さんはすごい(0)
    紗倉まなさん著作「最低」が映画化されたと ネットのニュースで紹介されてました。 映画で稼いで、AVで稼いで、売れっ子嬢は 凄いですね。

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