【独り寝のお作法】

58.セックスで悩んだらどうしてる? 相談はする側もされる側もむずかしい。


 昨秋から某アダルトグッズショップのHPにブログが新設され、私はそこで悩み相談の記事を連載するようになりました。ショップのサイトだし、グッズに関する悩みが中心だろうと思っていたのですが、フタをあけてみればそれはごく一部。フィジカルな悩みあり、コミュニケーションの悩みあり、嗜好についての悩みあり……セックスについて寄せられた数々の悩みを見て、困ったな~と思ったのが正直なところです。
 というのも私はバイブについては人よりも知っているという自負がありますが、セックス全般となるとそれを専門に学んだこともなく、ずば抜けて広い見識があるわけでもないので、引き受けておいてナンですが、これに答えるのはおこがましいのではないかと感じたのです。
 そこでふと考えてみました。自分はセックスについての悩みを誰に相談してきたのだろう? と。
 いまはバイブコレクターという活動をとおして、性にまつわるさまざまな仕事をしている友人、知人がいます。みなさん性に対してリベラルで、知識も豊富。頼れる人たちに気軽に相談できる環境にあるのですが、それでも話しやすいことと話にくいことがあります。たとえば私の彼氏のことを知っている相手だと、私の性生活を明かすことは同時に彼のそれを明かすことにもなるので、つい控えてしまいます。ポジティブな相談であればしやすいんですけどね。私自身も「先日買ったグッズを彼とふたりで試したらイマイチだったんだけど、もっといいのない?」といった相談はよくもちかけられますが、これは得意分野なのですらすら答えられます。
 バイブコレクターを始める前にまでさかのぼると、身近な友だちに相談した、という経験はほとんどありません。性に対してオープンに語る習慣がなかったので、それは恥部をさらけ出すことに等しく、見せられる側も困るのでは……と感じていたのです。

ネットと本で悩みは解消できるか?

 ではどうしていたかというと、ネットでいろいろ調べるか、本を読むかでした。相談サイトなどに投稿したことはありませんが、人の悩みを読んでいると「ああ、みんな何かしら悩んでいるのね」と気持ちが落ち着くという効果がありました。何も解決していないんですけどね(笑)。投稿型のところでは、一度にいろんな人の意見を読めるのが利点といえば利点ですが、なかには厳しすぎる意見や心ない書き込みもあるので、やはりここは私が相談すべき場ではないと引いてしまうのです。
 そこでセックスに関する本を読みあさっていたこともありました。専門家の方がこれまでに見た数多くのケースを基にセックスのあれこれを解説してくれるのは、非常にありがたいことです。たとえば「濡れない」という悩みひとつとっても、それをお医者さまが「人によって濡れ方は違うし、濡れない日もあって当然」といってくれると、たいへんな説得力があります。
 ここで重要なのは、〈誰がそれをいっているのか〉ですよね。私は身体のことであれば医師が書いた本がいちばんしっくりきますし、コミュニケーショに関する悩みを解決したいときは、カウンセラーが書いた本を手にとります。AV女優やセックスワーカーが書かれたものはよほど一般論に落とし込まれたものでないと、やはりサービスとしてのセックス、エンターテイメントとしてのセックスという側面が強く、私の個人的な悩みにはマッチしないと感じてしまうのです。
 ただ、どんな本であれ、自分の抱えている悩みのディテールと本で書かれている内容とが完全に一致することはまずありません。身体も性的嗜好もひとりひとり違うから、当然ですよね。となると、悩みが深いとき、ひとりで抱えておけないときは、やはりカウンセラーなり医師なりに直接相談するのがいいのではないか……と考えています。

カウンセリングのハードルは高い

 ただ、日本ではセックスについてカウンセリングを受けるという文化がまったく根づいていないうえ、これといった資格なく開業できてしまうため(日本性科学学会が認定しているカウンセラーはいるものの、誰でも〈自称〉ではじめられてしまう)、なかにはアヤシイ人もいるようです。それをきちんと見極める判断力や情報収集力が求められますし、ネットでの相談は無料だし本も1000円台で買えることを考えるとコスト的にもハードルが高いです。
 考えれば考えるほど、セックスについて人に相談するというのは、こんなにもむずかしいことなんだなぁ、と実感してしまいます。となると、相談を受ける側というのは責任重大です。悩みの深さはそれぞれでも、やっと相談できる人がいた! と思って打ち明けられた悩みにいい加減な回答はできようはずがありません。自分の持てるものを総動員して答えるしかないのですが、私はどうあがいても一介のバイブコレクター。自分の実力不足に歯がゆさを感じてしまいます。
 ただ私には、〈グッズを介在させること〉で解決できるセックスの悩みが、世の中には少なからずあるという持論があります。ふたりでがっつり話し合うとなおさらこじれたり、テクニックを弄しても空回りに終わったり、自分の力でなんとかしようとしてもできないことが、グッズという要素を外から持ち込んだのをきっかけにして解決の糸口が見える……ということは往々にしてあります。「グッズは道具にすぎない、だから上手に使いたい」といっているのは、そういうことでもあるのです。
 悩み相談連載、及ばずながらも、そうした考え方の転換について発信していければと思います。

このコラムへのレビュー

コラムに対するご感想をぜひお寄せください。

プロフィール

momoko

■桃子さん

オトナのオモチャ200種以上を所有し、それらを試しては、使用感をブログにつづるとともに、グッズを使ったラブコミュニケーションの楽しさを発信中。著書『今夜、コレを試します(OL桃子のオモチャ日記)』ブックマン社。 ブログ twitter

オススメコラムリスト

掲示板

  • 欲求不満(1)
    不倫
  • 欲求不満(´・ω・`)(58)
    エロ小説か何かで、「私、ピル飲んでるから大丈夫」みたいな話があって、 ワンナイトする人はそういうパターンがあるのかと思っていました。 中絶も20歳前後が多いと思いきや、40歳以降の夫婦でも思いがけずというのが 意外とあるらしいです。 セフレほしいけど、もめると最悪は事件に発展してしまいますし…。 動画見て一人で慰めてます。 夫としたときのドクンドクンが好きだったけど、ピクリともしなくなって久しいね~。 もうずっとレスですけど。

お支払い方法

クレジットカード
コンビニ支払い
銀行振込
その他の支払方法
ページTOPに戻る