【短期集中連載:必殺・裏仕事人】

9. ハマるとやめられない「フェティッシュバー」店員という仕事


 「日本のディープな場所で働く男女」に注目する本連載。今回は、会員制フェティッシュバーで働く、元アパレル店長の後編よ(前編はコチラ)。“変わった性癖”を持つお客が集まるバーで、女王様としてM男たちから崇められているミナミさん(31歳・仮名)。男性客は入会金50万円をポンと払える富裕層の方が多いそうだけど、女性客はどうなのかしら?

――そこにお客さんとして来る女性はどんな子たちなの?

「常連さんに連れられて面白半分で見学に来て、キャーキャー言いながらお酒飲んで見てるだけの子もいれば、緊縛を女王様に習いながら練習してる子もいるし。あとはまぁ、カップルで来て凌辱プレイしながら楽しんでたり」

――男でも女でもいいんだけど、その中でも特に変わったお客様っている?

「SMを『アートだ!』って言って、いろんな角度から間近でずっと見てるおじいさまがいる。芸術家だかなんだかよく知らないけど」

――その人はプレイには参加しないの?

「一切しないんだよね。人を観察して勝手に興奮して帰る。そもそもプレイといっても抜くサービスはないから、プレイって言い方はちょっと違うかな」

――そんな非日常な世界に毎日出勤しているといろいろ感覚が麻痺しそうね。

「麻痺、してるかなぁ……してるかもね。街中で酔っ払いがケンカして流血してたり、女の子が男にビンタしてるのを見ても何も驚かなくなった。最近できた彼氏が一度心配してバーを見に来たことがあるんだけど、私の仕事っぷりを見て一緒に楽しんでたよ」

――ミナミさんも楽しく仕事してるんでしょ?

「最高に楽しいね。ハマったらやめられない。摘発だけは怖いけど」

――最近多いみたいだからそこだけは気を付けてほしいわ。

「ヌキはないとはいえ、踏み込まれたらアウトだね、言い逃れできないよ……そこら中に鞭とか縄とか蝋燭がディスプレイされてるんだもん」

――宣伝とか広告は一切打ってないのよね?

「もちろん。バーと言っても看板も出してない狭い雑居ビルの一室」

――初めて行っても楽しめる?

「抵抗がなければ楽しめる。物怖じしちゃうような子にはお勧めできないよ。M男たちが群がってくるから。でもボンデージとかの衣装の貸し出しもあるし、楽しむ気があればすぐに場に溶け込めるんじゃない? そういう初心者サポートも私の仕事。敷居が高く感じるかもしれないけど、金持ちのオジサマがいじめられてるのを見てるだけでも楽しいと思うけどなぁ」

――楽しむコツはS嬢になりきってみること、と。

「コスチュームの力は大きいと思うよ。だって普段の生活で着ないでしょ? より非日常を楽しむために着てもらって、フェティッシュファッションを楽しむただけでもいい。そしてその雰囲気を味わってその場の空気に慣れてしまえば、あとはコミュニケーションをとるだけ」

――私も一度行ってみたいわ、社会見学として。新しい目覚めがあるかもしれないもの。

「蜜柑ちゃん、M男からモテる顔とスタイルしてるから楽しめると思うな」

――本当? 行ったらまず、お偉いさんをテーブルにしてみたいところね。

「絶対にできないからね、普段生活してる中でそんな人に会ったらこっちが確実に社会的には下の立場なわけで。なかなか知り合えないような職業の人とも知り合うし」

――きっと、普段ヘコヘコされてるような社会的地位のある人だからこそ、そういう場が楽しいのかもね。

「そうそう! 虐げられることなんてまずない人たちだから。『気持ち悪い、バッカじゃない?』って言うだけで嬉しそうにするんだわ、これがまた」

――私の友人の経営者とか富裕層がそこに行ってたらと思うと笑いがこらえられないわ……。

「私もそれを想像しては楽しんでる。もうこの仕事はやめられないかな。本当だったらお客さん同士をサポートしたりお酒運んだりするのが仕事なはずなんだけどね、参加してるのなんて趣味みたいなもんだよ。それでお金稼げるなら願ったり叶ったり」

 今回の仕事人もまた濃ゆ~い話を聞かせてくれたわね。フェティッシュは元々ファッションであり、SM系のボンデージや、エログロなフェチのための官能的なスタイルだった。そこからこんなパーティーやイベントをするお店が派生するっていうのは、人間の性に対する貪欲さが見受けられるわね。

 ミナミさんの働くバーは完全ブラックだけど、そうじゃないフェティッシュ系のお店も多いのよ。単純にファッションを楽しむ場、という意味でね。様々なアンダーグラウンドパーティー、イベントではソフトなフェティッシュ系ファッションをしている人が存在する。じわじわと広がっていっているようにも思うわ。

 でもやっぱり、折角そんな衣装を身にまとってそれを見に来る男たちがいるのなら……ブラックな方に興味をそそられてしまうのが蜜柑様。

 どうかしら? 誰か本当にそんなフェティッシュな世界、男女の絡みが見学できるブラックなお店に一緒に足を踏み入れてみない?

(アスモデウス蜜柑)

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